書籍紹介

嘘をつくと尻に松が生える

鏡野町の俗信① 安藤辰江(ときえ)の俗信三千二百余項目
新刊
著者 立石 憲利 (編著)
発行吉備人出版
仕様 四六判 並製本
ページ数 318ページ
価格本体2,200円+税
ISBN978-4-86069-754-9  C0039
初版年月日2024年11月28日
書店発売日2024年12月10日
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俗信とは予兆・占い・禁忌・呪いなど生活に関する知恵や技術。
本書は安藤辰江(ときえ)さんという一人の伝承者による3200を超える俗信をまとめた、これまでに類をみない貴重な一冊である。

三千項目以上を一人の伝承者から採録した例はないだろう。
多くの俗信が、生活の中で活かされてきた。
膨大な数の俗信が生活の中の、それぞれの場面で思い出され活かされていた。
ダムで消えた岡山県北・奥津で、まぎれもなく「民間知識」として大きな役割を果たしてきたのである。

目次

画期的な俗信集……常光 徹
凡 例

俗 信
一 暮らしの中で生きる俗信

二 苫田ダム建設と民俗調査
1.紆余曲折を経て調査に 
2.安藤辰江さんに会う 
3.俗信とは
4.一人で三千項目以上の俗信
5.寿命の俗信
6.二割が民間医療の俗信
7.あの世との境 
8.消えていく俗信
9.採訪の経過

三 採録した俗信資料 
1.雨垂れ石を踏むな ―「あ」行の俗信― 
2.柿が豊作の年は稲も豊作 ―「か」行の俗信― 
3.笹の花が咲いたらガシン(飢饉)―「さ」行の俗信― 
4.大黒柱に釘を打つと、頭が痛くなる ―「た」行の俗信―
5.流れ星の間に三回願いごとを唱えると叶う ―「な」行の俗信―
6.墓参りは一人でするな ―「は」行の俗信―
7.枡を洗ったら雨が降る ―「ま」行の俗信―
8.薬草は土用に採るとよく効く ―「や」行の俗信―
9.ラッキョウは強壮剤になる ―「ら」行の俗信―
10 .一人婿に食わすだけのワラビは一年中出る ―「わ」行の俗信―
四 安藤辰江から採録した「なぞなぞ」
・二段謎
・三段謎

あとがき

著者プロフィール

立石 憲利

1938年岡山県久米郡大井西村(現津山市)生まれ。子どものころから民話を父母から聞いて育つ。長年にわたり民話を中心に民俗の採訪を行い、採録した民話は約1万話。
民話の語りも行い、語り手養成のための「立石おじさんの語りの学校」を各地で開き、県内各地に語りのグループを結成する。
著書に『日本昔話通観』(常任編集委員=同朋舎)、『中国山地の昔話』(三省堂)、『美作の民話』(美作市教育委員会)、『つやまの民話』(津山市)など280冊を超える。
現在、日本民話の会運営委員(前会長)、岡山民俗学会名誉理事長、岡山県語りのネットワーク名誉会長など。
2004年久留島武彦文化賞、2005年聖良寛文学賞、2007年山陽新聞賞・岡山県文化賞などを受賞。
総社市在住。

※上記内容は本書刊行時のものです。

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