書籍紹介

慈愛と福祉 岡山の先駆者たち1

著者 公益財団法人 山陽放送学術文化財団 (編)
発行公益財団法人山陽放送学術文化財団
発売吉備人出版
仕様 A5判 並製本
ページ数 343ページ
価格本体1,600円+税
ISBN978-4-86069-586-6  C0021
初版年月日2019年6月1日
書店発売日2019年6月10日
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本書は、公益財団法人山陽放送学術文化財団の主催、岡山日蘭協会の共催で2018年6月にスタートした新シリーズ『慈愛と福祉の先駆者たち』の第1回から第4回までのシンポジウム4回分をまとめたもの。

明治維新の後、新政府が富国強兵・殖産興業に邁進した陰で貧富の差が拡大、デフレ政策や相次ぐ戦争、災害により全国の農山漁村は疲弊し、餓死者も多数出る状況がありました。
この事態に岡山県内では、各地で篤志家が生活援助のための「講」を立ち上げたり、僧侶と医師がチームを組んで貧窮者を無料で治療するなど相互扶助や保健衛生の取り組み、禁酒運動が展開されました。

シリーズでは、日本の福祉の礎を築いた岡山ゆかりの先駆者や制度にスポットをあて、その理念や事業内容、そして継承されるべき福祉文化を新たな研究成果とともに討論・紹介しています。
さらに今日的な課題にも迫ろうと、講師やパネリストには各分野の第一線で活躍する方々を招き、各回とも基調講演とパネルディスカッションを通じて、先人たちのあくなき探究心やその姿、今後の研究課題までもが浮き彫りにしており、本書でその貴重な内容を振り返ることができます。

目次

慈愛と福祉 岡山の先駆者たちⅠ
三千人の孤児、父となった男 石井十次
◆映像紹介
石井十次が手掛けた日本初のドキュメンタリー映画 岡山映像ライブラリーセンター 小松原 貢 
◆講演1
石井十次の岡山孤児院での福祉実践から何を学ぶか 東日本国際大学教授 菊池義昭 
◆講演2
石井十次の福祉実践を現代の福祉・教育に生かす
社会福祉法人 石井記念友愛社理事長 児嶋草次郎 
◆対談
十次を読み解く―質問に答えて

慈愛と福祉 岡山の先駆者たちⅡ
下駄と靴をはいた経営者 大原孫三郎
◆講演1
資産家大原孫三郎の企業家活動と社会事業 国士舘大学教授 阿部武司 
◆講演2
科学的労務対策の先進的効果 公益財団法人 大原記念労働科学研究所所長 酒井一博
◆対談
孫三郎を読み解く―質問に答えて

慈愛と福祉 岡山の先駆者たちⅢ
人間を見捨てなかった男 留岡幸助
◆講演1
近代日本と留岡幸助―その思想を中心に 京都ノートルダム女子大学特任教授 室田保夫 
◆講演2
家庭学校にかけた留岡幸助の大構想 北海道教育大学教授 二井仁美 
◆対談
留岡幸助を読み解く―質問に答えて

慈愛と福祉 岡山の先駆者たちⅣ
貧困を直視しつづけた男たち
◆映像紹介
済世顧問山本徳一氏の活動 岡山映像ライブラリーセンター 小松原貢 
◆講演1
済世顧問の活動と社会事業 新見公立短期大学(現 新見公立大学)教授 山本浩史 
◆講演2
地域ぐるみの防貧活動 岡山県立大学特任教授 二宮一枝 00
◆対談
質問に答えて

著者プロフィール

公益財団法人 山陽放送学術文化財団

山陽放送学術文化財団は科学技術の発展と文化の向上に寄与するため1963年に設立され、以来、科学の基礎研究に対する助成のほか、学術調査や講演会などを開催し、地域の歴史の発掘・再発見と文化の継承に努めている。
2013年に公益財団法人に移行。

(代表:桑田茂 〒700-8580岡山市北区丸の内二丁目1番3号 RSK山陽放送株式会社内)

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※上記内容は本書刊行時のものです。

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