玉島湊の茶室群

著者 | |
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発行 | 吉備人出版 |
仕様 | B5判 並製本 |
ページ数 | 131ページ |
価格 | 本体2,700円+税 |
ISBN | 978-4-86069-747-1 C0076 |
初版年月日 | 2025年3月31日 |
書店発売日 | 2025年4月14日 |
瀬戸内海沿岸の湊町に花ひらいた「茶の湯文化」
江戸時代から北前船の寄港地として栄えた玉島湊には、各地の優れた文化が海路を通して直に伝えられてきた。特に「茶の湯文化」は、商家を中心におおいに拡がり、家屋の内部屋や敷地の奥に茶室が造られた。
かつては400ものあった茶室は、現在徐々に失われつつある。茶室研究者池田俊彦はこの貴重な文化継承のため「玉島茶室群研究会」とともに調査を行った。本書はそのうちの30余りの茶室を紹介。江戸時代後期から戦前戦後、京都や金沢の様式の模しながらも、より洗練された独特な茶室としてどのように、設置されたのか、建築様式、使用部材、収集した貴重な史料、起こし絵、見取り図、茶会記などとともに解説する。
目次
特別寄稿 倉敷市長伊東香織
はじめに
1 玉島茶文化を牽引した三家
柚木家/萱谷家/三宅家
インタビュー 藪内流宗家家元十四代藪内紹智
2 近代茶道の指導的役割を務めた寺
高運寺/円通寺/観月院
コラム 玉島の茶人 茶道史家・井上秀二…
3 豊な湊町に花ひらいた茶文化
4 研究会付記
資料 玉島茶室群研究会活動の記録/各茶室を調査する池田先生/茶室群研究会展覧会/玉島湊周辺茶室群地図
著者プロフィール
- 池田 俊彦
「イケダ数寄屋研究所」所長
1955年兵庫県芦屋市生まれ。1979年京都工芸繊維大学工芸学部建築工芸学科卒業。同年大学院建築工芸学研究科で中村昌生教授に師事。1981年同研究科修了。1986年福井工業大学建設工学科講師。2001年同大学助教授に就任。2016年まで勤務。2002年〜2006年(財)京都伝統建築技術協会理事。
茶の湯文化学会理事は2005年から亡くなるまで務めた。2019年没。
共著に『村野藤吾の造形意匠』(京都書院1994)、『国宝・重文の茶室』(世界文化社1997)などがある。また『茶道雑誌』(河原書店)、『淡交』(淡交社)にも多くの著述を寄稿。
※上記内容は本書刊行時のものです。