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既刊紹介

岡山蘭学の群像1




■書名:岡山蘭学の群像1
■著者:公益財団法人 山陽放送学術文化財団・編
■発行 公益財団法人 山陽放送学術文化財団
■発売:吉備人出版
■仕様:A5判 並製本
■ページ数:240頁
■定価:本体価格1400円+税
■ISBN:978-4-86069-467-8 C0021
■発行:2016年4月1日
■内容:
楠本イネ、宇田川榕菴、緒方洪庵という岡山ゆかりの蘭学者にスポットをあて、第一線の研究者たちが、その業績や最新の研究の成果を語り合った。

本書は、公益財団法人山陽放送学術文化財団の主催、岡山日蘭協会の共催で2015年4月にスタートした「シリーズ・シンポジウム『岡山蘭学の群像』」の第1回から第3回までをまとめたもの。
シンポジウムは、日本の近代化を牽引してきた岡山ゆかりの蘭学者にスポットをあて、その業績や最新の研究の成果を紹介するとともに、新たな課題を提示できればという意欲的なもので、講師やパネリストには各分野の第一線で活躍する研究者を迎えて行った。各回とも基調講演とパネルディスカッションを通じて、先人たちのあくなき探究心やその姿、今後の研究課題までもが浮き彫りにされており、本書でその貴重な内容を振り返ることができる。

■著者紹介
公益財団法人 山陽放送学術文化財団
山陽放送学術文化財団は科学技術の発展と文化の向上に寄与するため1963年に設立され、以来、科学の基礎研究に対する助成のほか、学術調査や講演会などを開催し、地域の歴史の発掘・再発見と文化の継承に努めている。2013年に公益財団法人に移行。

沓澤宣賢(くつざわ・のぶかた)
東海大学教授、日本シーボルト協会代表幹事。シーボルトとその子孫を中心とする日蘭関係史を総合的に研究。論文に「東禅寺事件にみるシーボルトの外交的活動について」、「シーボルト研究の現在―アレクサンダーとハインリッヒに関する研究動向もふまえて―」など。

織田 毅(おりた・たけし)
シーボルト記念館館長。平成20年、特別展「楠本いねとその時代」を企画開催。著書に「幕末維新期における楠本いね」、「海援隊秘記」など。

堀内八重(ほりうち・やえ)
西予市文化の里施設(先哲記念館・開明学校・民具館・米博物館)統括館長。一昨年「イネと弟ハインリッヒ展」企画開催。著書に「江戸時代の教育資料概説」など。

下山宏昭(しもやま・ひろあき)
ジャーナリスト。取材は現場主義。丹念な聞き取りに基づき執筆。著書「幕末維新に生きた石井宗謙と家族の肖像」など。

幸田正孝(こうだ・まさたか)
豊田工業高等専門学校元教授。津山藩医であった宇田川家を藩政史料と著書稿本などから追跡・研究する宇田川家研究、榕菴研究の第一人者。「宇田川榕菴植物学資料の研究」など著書多数。

加藤僖重(かとう・のぶしげ)
獨協大学名誉教授。牧野標本館で植物分類学、形態学などを学ぶ。現在も首都大学東京牧野標本館客員研究員。「シーボルトが蒐集したシダ標本」など著書多数。

八耳俊文(やつみみ・としふみ)
青山学院女子短期大学学長。幕末から明治にかけて「化学」がどのような学問として捉えられ、誰がどのように学んだかを主テーマに研究。「『本草綱目』と江戸初期本草学の展開」など著書多数。

下山純正(しもやま・よしまさ)
津山洋学資料館元館長。専門は洋学史、医学史。特に、在村蘭学者の動静を追うことを長年のテーマにしている。「宇田川玄真病状記とその一年」など著書多数。

淺井允晶(あさい・のぶあき)
堺女子短期大学名誉教授。大阪を中心とする洋学史研究の軸のひとり。専門は日本近世史、特に洋学史などの文化史。大阪府生まれ。文学博士。除痘館記念資料室専門委員。堺市博物館協議会会長。1970(昭和45)年奈良県立美術館創設に参画。編著書に『論集 日本の洋学』全五巻、『新修大阪市史』第四巻など、論文多数。

古西義麿(こにし・よしまろ)
橋本まちかど博物館長。大坂の除痘館研究のエキスパート。専門は日本近世史、特に洋学史、医史学。兵庫県生まれ。文学博士。除痘館記念資料室専門委員。大阪市立此花図書館長など歴任。著書に『緒方洪庵と大坂の除痘館』『大坂医師番付集成』『緒方郁蔵伝』など、論文多数。

米田該典(よねだ・かいすけ)
大阪大学医学部医学史料室。緒方洪庵や続く人々について研究。専門は薬物学史、医学史。現在は医薬領域での歴史上の人物を調査。兵庫県生まれ。薬学博士。除痘館記念資料室専門委員。大阪大学薬学部助教授など歴任。著書に『洪庵のくすり箱』『大阪大学医学伝習百年史・本史編』『正倉院の香薬 材質調査から保存へ』など、論文多数。

■目次
口絵
岡山蘭学の群像T
日本初の女医 おイネの生涯、そして謎
◆基調講演「シーボルトとおイネ」東海大学教授、日本シーボルト協会代表幹事・沓澤宣賢
◆パネルディスカッション「シーボルトとおイネ」
パネリスト 織田 毅/堀内八重/沓澤宣賢 コーディネーター 下山宏昭

岡山蘭学の群像U
「珈琲」の文字を作った男 江戸のダ・ヴィンチ 宇田川榕菴
◆基調講演「好奇心と冒険の人―宇田川榕菴」豊田工業高等専門学校元教授・幸田正孝

◆パネルディスカッション「好奇心と冒険の人――宇田川榕菴」
パネリスト 八耳俊文/加藤僖重/幸田正孝 コーディネーター 下山純正

岡山蘭学の群像V
百年先の日本を見据えた男 緒方洪庵
◆基調講演「時代を拓く蘭学者――緒方洪庵」堺女子短期大学名誉教授・淺井允晶
◆講演「緒方洪庵の種痘普及と岡山」橋本まちかど博物館長・古西義麿
◆講演「緒方洪庵と岡山の適塾生」大阪大学医学部医学史料室・米田該典
◆ディスカッション「洪庵を読み解く――質問に答えて」

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