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まにわの民話




■サブタイトル:岡山県真庭市久美・牧馨の語り
■著者:立石憲利
■仕様:四六判、並製本
■頁数:161頁
■定価:本体1100円+税
■ISBN:978-4-86069-238-4
■発行:2009年6月30日

■内容
民話採話の第一人者・立石憲利岡山民俗学会名誉理事長が集めた、岡山県北部の旧真庭郡に伝わる民話集。

岡山民話の会が『なんと昔があったげな』(上、下巻)を発刊したのは一九六四年で、その当時までに岡山県内で採録された昔話をまとめた。
  民話の会は、発刊前に県内のあちこちに採訪の旅に行っており、本書の牧馨さんも一九五七年に訪ねている。その後、今日まで県内各地で採訪を行った。なかで も私にとって民俗・民話採訪の原点である蒜山地方がある真庭郡(現真庭市と新庄村)は、たびたび訪ねた。旧真庭郡四町五村すべてを訪ね、久世町を除き、一 定数以上の民話を採録してきた。

  本書に収載した民話の語り手の牧馨さんは、私のおじである。父・立石正志のすぐ下の弟で末っ子でもあり、私の生家にも、子
どものころ、よく訪ねて来られた。話しぶりが父とよく似ていて、やはり兄弟だと思ったのであった。
  牧馨さんからは、一九八五年三月から八月にかけて三回訪ねて民話を採録した。それに一九五七年に採録したものを加えて本書
にした。
  『なんと昔があったげな』の「あとがき」で、次のように記している。「昔話の語り手と聞き手の間に流れる暖かいコミュニケ
ーションは、子供たちの人格の形成にどんな大きな役割を果したことであろう」と。同書の発刊から四十五年、今日でもその考え

はいっそう強くなっている。そんなこともあって、自らも語りを行い、語り手養成にも力を注いでいる。本書がコミュニケーショ
ンづくりや語りの活動にも活かされれば幸いである。

■目次
1 猿の尻尾の短いいわれ 6
2 日本一の屁こき爺 12
3 鬼の飯炊きになったおばあさんの話 18
4 るいやんの話 22
5 時鳥と兄弟@ 31
6 時鳥と兄弟A 35
7 雀とキツツキ 36
8 ウサギと猿とカワウソ 40
  (参考話)正月買い物の分配 52
9 ヒバリ牛飼い 59
10 狐とひき 63
11 狼と泥棒 70
12 田の久兵衛 76
13 にせ本尊 89
14 お柳とおりん@ 99
  (参考話)でんか、おきゅうか 101
15 お柳とおりんA 103
16 ヒョットコショ 104
17 こうこうで湯加減 106
18 長い話―天から褌 108
19 短い話 108
20 家老と歌 109
21 福谷と星山 112
22 ぼた餅の縁 114
23 狐が食うたと兎が言うた 118
24 狐話―月に化ける 121
  (参考話)
   狐に化かされる―月の出 125
25 大蛇に出会う 127
26 蛇の鳴き声 129
27 初めて汽車に乗る 134
28 珍しかった汽車 136
29 珍しかった自動車 139
30 電気子 140
解  説 143
あとがき 160
など全45話

■著者プロフィル
立石憲利(たていし・のりとし)
1938年岡山県津山市(旧久米町)生まれ。岡山民俗学会名誉理事長、日本民話の会運営委員、岡山語りの会会長、おかやま桃太郎
研究会会長。著書(共著含む)に『日本昔話通観』(同朋舎)、『中国山地の昔話』(三省堂)、『日本伝説体系・山陽』(みず
うみ書房)、『丹後伊根の民話』(国土社)、『風呂場ばなし』(吉備人出版)、『戦争の民話3 夢のなかの息子』(同)、『
桃太郎話?みんな違って面白い』(同)『おかやま伝説紀行』(同)、『CD 岡山の昔ばなし(1)?(4)』(テレビせとうちクリエイト)など多数。2004年久留島武彦文化賞。

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