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地方からの地産地消宣言 −岡山から農と食の未来を考える−




●著者名:岸田芳朗(岡山大学農学部助教授)
●判型、A5判 並製本、155ページ
●定価:1260円(本体1200円+税)
●ISBN4-86069-126-1 C0061
●初版発行日 2006年5月10日

●内容
BSE問題や鳥インフルエンザ、遺伝子組み換え食品、農薬や食品添加物の問題などが起こる中で、これまで日本の農業と食糧政策は、本当に国民の暮らしと健康を守ってきたといえるのだろうか。現状は、食糧を他国に依存し、先進国で最低の自給率となっている。 著者は、アメリカや企業任せの食と農を私たちの手に取り戻し、地域の農と食に目を向けて生活者と生産者の信頼のできるネットワークづくりを呼びかける。
地方から、地産地消の実践を勧める書。

●著者プロフィル:
岸田芳朗(きしだ よしろう)
1953年秋田県生まれ。1978年より岡山大学農学部附属農場の教員。2005年より岡山大学大学院専任教員、岡山大学農学部附属山陽圏フィールド科学センター兼任。1994年よりアゾラ−−合鴨水稲同時作の研究と普及に本格的に取り組み、0日ヒナ放飼とカモの水田内仕上げなど岡山大学方式を提唱。日本ばかりでなく中国、フィリッピン、ベトナムなどでも合鴨農法に関する技術支援を行っている。2001年〜2003年度まで全国合鴨水稲会の事務局長を務め、会報誌の充実に努めた。他にも中国四国食農ねっとわーくの事務局長などを担当し市民運動に参加しながら、生産者と生活者との相互支援システムの開発に取り組み中。現在、農業保全型社会の構築を目指し、実践を中心に取り組み中。2000年度岡山市文化奨励賞を受賞。
主な著書:『除草剤を使わないイネ作り』(共著、農山漁村文化協会 1999年)、『日本の食料と農業』(共著、弘学出版 2003年)、『生産者と消費者が育む有機農業』(筑波書房 2003年)など。

●目次:
 はじめに
第1章 人を良くすると書く「食」なのに
  人の心と体を健康にするはずの食の現状
  人間の結末を示した、贅沢病に取りつかれた動物の実態
  悪性新生物(癌)から逃れられない私たちの運命
  密かに増え続ける化学物質過敏症
第2章 戦後の日本が選択した農と食とは
  戦後、急激に変化した農業生産の謎
  農業保全型社会を軽視した結末の現在と未来
  日本農業の常識となった農薬と化学肥料、その功罪
  家畜の命を軽視する畜産業
  食生活を変えた食品添加物と食関連産業
  主体性を失った食生活がもたらしているもの
第3章 農と食を外国に託した壮大な実験を続ける日本の行方とは
  大規模な企業型アメリカ農業を支え続ける日本
  主体性のある日本型食生活を捨て、家畜化された食生活へ
  大騒ぎしてきた米の価格問題で隠されてきたこと
  増え続ける輸入農作物
  農業後継者不足の終点
  世界の人口と食環境
  円相場と食料輸入
第4章 百の議論ではなく、地産地消の実践と継続を
  フード・マイレージと地産地消
  近代農法に対し異なる選択をした農家と生活者、しかし、農政は…
  取りもどそう、暮らしに主体性を
  キラリと輝く地域農業とその担い手
  今こそ、主体性を持った地産地消の宣言と実践と継続を
第5章 生活者から寄せられた農、食、環境への思い
  変革の世紀−これからの食と農−
  地球環境問題と地産地消
  ディスカバー中島地区「育てる喜び、食べるたのしみ」
  果物問屋の独り言 129食と農で地域おこし 13240年間進歩なし
  食べる
  暮らしの喜び〜重なり合う地産地消
 おわりに