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こどもの目 ―私と国民学校の生活




著者/森本マリア(紙芝居作家)
●A5横判、並製本、 64ページ
●定価:840円(本体価格800円+税)
●ISBN4-86069-053-2  C0095
●2003年12月初版発行

65歳以上の大人たちは、こんな日々のことを忘れてはいません。
食べるもの、着るものがなくなり、校庭で竹槍の練習をさせられ、
震えながら聞いた「空襲警報」…

 慎ましくとも穏やかな毎日…しかし戦争の始まりとともにその生活は一変。五年間の国民学校時代の記憶をたどりながら、戦争の不条理と狂気を、幼い子どもの目を通 し描いた一冊。著者は、戦争中の実体験をブラックライトを使った紙芝居に描き、学校や公民館などで上演している広島在住の紙芝居作家。

本書より
・「私が二年生になると、尋常高等小学校は、国民学校初等科と呼び名がかわりました。 その年昭和十六年(1941)の十二月八日に第二次世界大戦が始まりました。」(本文「戦争」より)
・「日本は六十年近く戦争をしていません。他の国で起きている戦争のニュースがテレビに映されると、子ども達のいたいたしい姿を目にしますと、いやでも私が子どもだった頃を思い出してしまいます。(中略)毒のない木の実を拾い煎って食べ、毒のない草をさがして食べたむごい生活がありました。苦しみを苦しみとも思わない子どもたちのこころ…。ふりかえると悲しくなります。それでこれを本にしました。 人は、何かに洗脳されていくことすら感じることのない生活はこわいものです。(「あとがき」より)


著者プロフィル
森本マリア
1934年生まれ。戦争中の実体験をブラックライトを使った紙芝居に描き、学校や公民館などで上演。広島市安佐北区在住。 著書に『音が消えた時』(吉備人出版)『みち』(新風舎)など。

目次
入学/コビキ音頭/戦争/ランドセル/ジフテリア/配給/兵隊さん/農繁期/イナゴ/千人針/手旗信号/竹槍/勤労奉仕/防空頭巾/密造酒/炭焼き窯/防空演習/「欲しがりません勝つまでは」/スパイ/塩のない生活/B29/オレンジ色のそら/八月六日/立入禁止/ピカドン/無条件降伏/塗りつぶした教科書/卒業