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既刊紹介

強情張な女




■書名 強情張な女(ごうじょっぱりなひと)

■著者:野木康風(のぎ・こうふう)
■仕様:四六判 並製本 4色カバー巻き
■頁数:175頁
■定価:本体1200円+税
■ISBN978-4-86069-305-3 C0093 ¥1200E
■著者紹介
野木康風(のぎ・こうふう=本名 大谷康彦)
1947年2月生まれ。
著書『粒の麦』(丸善)
電子書籍(WOOK)
『瞼の秘密』、『新宿の娘』、『農業が我が国の神髄 』、『小さな巨人』、『お茶目な娘』ほか。
■内容
第二次大戦後、満州から引き揚げた母親の記憶を基に、壮絶なその一生を描いた作品。
戦争に負け、そのとき私を身ごもっていた母・芳江は、二人の子どもを連れ、追い立てられるように日本へ向かう船に乗った。しかし、頼りになるはずの父親の行方はわからず、しかも一歳にならない乳飲み子を栄養失調で死なせてしまう。
悲しみと安堵が入り混じったなか、やっとの思いで帰国した親子を待っていたのは、父親のスパイ容疑だった……。

■「あとがき」から
「本書、は母芳江が歩んできた人生の一コマを母から聞き取りを基本として書いたものです。大正・昭和・平成と母の心にある婆娑羅の真髄を貫いた勇敢で果敢な前向きな性格が、多くの苦難を乗越えさせてくれました。女性としてのこだわりが幼い二児を連れて帰る行動の中に垣間見られます。
夫忠重は山師(鉱山技師)でした。が、一方で日本軍の情報部員(暗証番号鉱山十三号)でもありました。忠重の渡満の際の正式な位置づけはあくまでも満州の奥地で農地を開拓する開拓団員でした。が、未だに消息は掴つかめていません。
戦争に負けたことで多くの日本人が祖国へ引揚げることとなりました。
母芳江にはお腹に子がいました。母と兄忠志は日本の地を踏みますが、次兄直治は引揚船で死亡するという辛い体験を通して、戦争の悲劇を胸に宿して、母芳江は高山篤彦を実家で出産。その後、福美で生活したのです。
篤彦は白寿まで生き、今も元気な母を最後まで面倒を見ることが、母に対する愛情であると思って介護をしています。」

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